法律扶助制度とはなにか

●一定の条件のもとに裁判費用を援助する制度
そもそも、この法律扶助という制度は、法律上の権利行使の機会の平等をはかることによって、法の下の平等と、その下での個人の幸福追求の平等な機会を保障することを目的としています。

要は、経済的や社会的地位のために司法へのアクセスが不平等にならないよう、一定の条件のもとに、その費用について立替払いというかたちで援助しよう、というものです。大きくとらえれば、国民が利用しやすい司法制度の実現ということになります。

●法律扶助の申込み方法
法律扶助を利用して自己破産の申立てをしたいと考えた方は、依頼をしようとする司法書士または弁護士に、その旨を伝えてください。そうすれば、その司法書士または弁護士が、すぐに事件調書を作成してくれ、審査に回してくれるでしょう。
申込みに必要な書類は、住民票、戸籍謄本、給与明細書や市県民税課税証明書などの収入を証明する書面、債権者一覧表などですが、これらの書類は、破産の申立てに必要な書類と重複します。したがって、法律扶助の申込みにあたって、改めて揃えるべき書類というものは、とくにありません。

ただ、支部によっては、住民票や戸籍謄本といった書類の原本の提出を求められる場合もあると思われますので、法律扶助用に・一部、破産申立て用に1部を準備しておくのかよいでしょう。

一方、のちに述べる費用の償還用として、郵便局の通帳と、それに使用する印鑑を、審査日に持参する必要があります。

●利用には審査基準がある
 誰もが無条件でこの制度を利用できるというわけではありません。先に述べたとおりの趣旨に適した事案でなければ、審査に通らないことは当然です。
具体的な審査基準については、自己破産に限定していえば次ページの表のとおりとなりますが、注意したいことは、協会の各支部(各都ぼ濆県と置き換えてもよいでしょう)によって、基準が異なっていることです。

現在、第一基準と第二基準とに分かれていますが、「生活保護を受けていること」を要件としている第一基準によりますと、利用できる多重債務者はかなり限定されてしまうのが現状です。

ほとんどの支部では、第二基準に基づいて審査を行なっているようですが、一部、第一基準によって審査を行なっているところもあるようですから、とりあえず債務整理のお願いなら弁護士に相談するか協会の各支部や持ち込んでもらう予定の司法書士、弁護士に、事前に確認してください。

●審査の申込みをすると
司法書士または弁護士によって法律扶助の審査申込みがなされますと、支部審査会により、呼び出しがされ、審査が行なわれます。この審査は、支部によって取扱いが違うようですが、支部審査会への出頭を必要とするところが多いようです。この点については、事前に司法書士または弁護士におたすねください。
 
とはいえ、先に述べた審査基準を満たしているような事例では、とくに問題となる点もないわけですから、数分の審査で終わるのが通常だと思われます。司法書士または弁護士が、相談を受けた段階で、審査基準を満たしているかどうかの判断をしますから、その意味においても、支部審査会での審査についての心配をすることはないと考えられます。

審査日は、支部によって異なります。審査日を1週間に1回設けているところもありますが、月に1度程度の支部もありますので、事前に確認しておきたい点です。

●どのくらいの額を立て替えてくれるのか
司法書士が自己破産手続き書類を作成するヶ?スでは、合計10万4000円か立替払いされることになっています(ただし、債権者数が21社以上の場合は11万4500円となります)。その内訳は、実費2万円、報酬8万円、消費税4000円です。

夫婦双方の2件の破産申立ての場合には、2人分で合計15万6000円になります。その内訳は、実費3万円、報酬12万円、消費税6000円です。

一方、弁護士の場合には、債権者数が10社までの場合、合計16万1000円か立替払いされます。債権者数が11社から20社までの場合は18万2000円、21社以上の場合は21万3500円となります。夫婦双方の援助の場合には、それぞれの金額に7万3000円を加えた額が2人分の立替払い金となります。

自己破産の申立てをしたいが、自分で申立てをするには不安がある、しかし専門家に依頼する費用がない......という悩みを抱えている方も少なくないのが現状です。

ここでは、司法書士や弁護士といった専門家に依頼をするという前提で、その費用がどうしても捻出できない方について、法律扶助という制度を利用した自己破産の申立て方法を説明します。

とはいえ、それほど難しいものではありません。要は、司法書士または弁護士の報酬を財団法人法律扶助協会にいったん立て替えてもらい、立替金を利用者(自己破産を申し立てた人)が法律扶助協会に対して分割払いで償還していくという制度です。

なお、特定調停や個人債務者再生手続きに関しても、自己破産手続きと同様、法律扶助制度の利用が可能です。

くわしくは、最寄りの司法書士などの専門家におたすねください。

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